原理原則

人間力を高めるだけでは上手くいかない

著者:博多骨盤HEROコッツマン著者:博多骨盤HEROコッツマン

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人間力を高めるだけでは上手くいかない

「人間力を高める!!」 人生を成功させるためにはこの“人間力を高める”ことが大事だと言われていますが、果たして本当でしょうか?人間力とは最近出てきた言葉で、「人間の総合的な能力」「1人の人間として力強く生きる能力」を意味しています。

 

内閣府の人間力戦略研究会の定義では、人間力の大まかな構成要素として、学校教育で取得できる程度の基礎学力があること、専門的な知識や技術力を持ち、常にブラッシュアップし掘り下げていく力があること。また、それらの応用力として論理的思考力、創造力があること。と言われています。

 

他には、コミュニケーション能力、リーダーシップ力、公共心、規範意識や他者を尊重し切磋琢磨しながらお互いを高め合う力なども重要視されます。

 

また、上述の要素を十分に発揮するための意欲や忍耐力、自分らしいき生き方や成功を追求する力を十分に持つものが人間力があると言われています。

 

具体的に人間力がある人はどんな人かというと、深みがあり、物の解釈の仕方が人間力の無い人とは大きく異なっています。例えば、本を読んでその内容をそのまま実行する人と、本を読みその意味を深く理解して自分に落とし込んで実行する人とでは行動する内容も結果も大きく変わってきます。

 

人間力がある人は何事にも浅い知識ではなく、深い知識を持てるように努力し、物事一つ一つの意味を深めています。技術力も同じで、人間力がある人は常に磨いて研ぎすませています。そうすることにより、物事の一面だけを見るのでなく、多くの知識の中から多面的に判断するようになるんです。

 

また、誠実さ正直さなども人間力には含まれていると思います。言い換えるなら真心があり、正しく、素直である。自分に強さがないとこの状態にはなれません。強さとは力や技が優れ他に負けないこと。健康で丈夫、物事に屈しない精神力がある事を指します。信頼関係構築に欠かせないのがこの誠実さ正直さです。

 

例えば、人間力が高い先生ほど、患者さんから「先生!〇〇さんを紹介したいんだけど?」と、多くの患者さんを紹介される人になります。患者さんからすると深く物事を知っていて技術力があり、誠実な人にこそ自分の大切な人を紹介したいと思います。

 

もちろん患者さんの紹介だけでなく、普段から物事を深かめている人は信頼され、多くの人が集まってきます。それが人間力があるという状態だと私は思っています。

 

なぜ人間力だけだと上手くいかないのか?

人間力の素晴らしさは上述したとおりです。人間力を高めることで深みが増し、人として信頼されるようになります。とても大事なことですが、実は人間力とよく似た用語で、器が大きいという言葉を聞いたことありませんか?

 

人間力のある人、器が大きい人、あなたはこの違いが明確にわかりますか?

 

注意して頂きたいのが、人間としての器を表現するときに、人間力がある人が器がある人みたいな言い方をする人がいますが、人間の器と人間力は比例しません。この2つは全く別物と考えてください。

 

器がある人間とは、「何事にも動じない」「他人の意見を素直に聞く」「人を許すことが出来る」「損得勘定がない」こういった人間を指します。

 

一般的な例えを上げるならば、空のコップがありこの容器の大きさが人間としての許容量、中に入る水が外的要因を表していて、容器が大きければこの外的要因が多くても、容量オーバーにならず水が溢れないと言われています。だから器の大きい人間とはこの許容量が大きい人間と言われています。

 

一方、私の考える器は、容器として水がどれだけ入るか? ではなく“「器」=「幅」+「度胸」”と考えます。この幅というところがポイントです。

 

幅はコップみたいに浅い深いではなく、狭い広いで表します。ですので水が溢れるといった体積の概念は一度頭から削除しておいて下さい。人間はオギャーッ!と生まれてから行動していくなかで、他人から否定的な評価をされると、その人のその後の人生において「〇〇をすると怒られるんだな?」「〇〇をしても無駄だ!」といった思い込みを作ってしまうことがあります。

 

 

鎖に繋がれた象の話が有名ですね。サーカスにいる象は子供の頃に鎖に繋がれます。象は一生懸命鎖を引っ張り逃げようとしますが、鎖は切れず逃げきれません。そのうち観念して逃げることをやめてしまいます。

 

そして、月日が経ち象は大人になり鎖を引っ張れば切れるようなパワーを身につけるのですが、今まで何度やっても鎖が切れなかったので、逃げるのは無理と思い込んでいる象は鎖を切って逃げようとしません。これが思い込みです。

 

そうなると次の行動を危惧し、同じような行動をしなくなります。そうした結果不安という服を何重にも着て目標に対して行動のパターンが少なくなります。

 

 

パターンが少なくなると視野が狭くなり目標を達成できる確立が低くなります。その状態を幅が狭いといいます。この状態では人に影響力を及ぼすことは大変難しいです。

 

逆に幅が広い状態とは気付きを得て行動し、多くの経験を積んで人間として成長している状態を指します。幅が広いとは視野が広く人々に気付きを与えその人の人生を変えられる人間の事を言います。

 

器を作るための度胸というスパイス

 “器=幅+度胸”といいました。幅はここまで何となくわかったかと思いますが、度胸て何? と思われますよね? 辞書には物事に動じない心。肝っ玉とあります。上述した幅が広がるだけでも凄いことなのですが、世間一般で考えられる器はこの幅に度胸を足したものだと私は思います。

 

様々な経験を積み、幅広く見れ、人生を変えれる気付きを与えられる人に度胸が備わると「人を許すことが出来る」「他人の意見を素直に聞く」「損得勘定がない」「何事にも動じない」人間になります。言い方は悪いですが、逆に度胸だけだと、ただの馬鹿になります。

 

治療院で言えば、初めての患者さんから電話がかかってきた時点でロクに話も聞かず「絶対治りますから任せて下さい!」というようなものです。分かっている人から見ると、色んな意味でこの人、度胸あるな(馬鹿なのかな?)となります。

 

この度胸というのは器を構成する重要なスパイスなんですが、どこでこの度胸を発揮するかというのがポイントです。先程の電話の場面で発揮すると、ただ度胸あるね(馬鹿ですね)で終わりますが、これを人々から慕われるような場面で度胸を発揮すると器が大きい素晴らしい人間ですね! といわれます。

 

例えば、ある建設会社同士の話合いでのお話です。そこには器が大きいと言われて多くの方から尊敬され慕われている社長さんがいます。ある若者がここがチャンスとばかりに器の大きい社長さんに、自分の夢を語り出資を募ります、はたから見ればどうしても失敗しそうな話。

 

しかし、器の大きい社長さんは、あなたの情熱が気に入ったと数億円をポンッと出します。こんな場面で度胸が出せると、ただの馬鹿ではなく、器が大きいと言われるのです。

 

どこでも度胸を出せば良いわけでなく、この度胸を発揮するポイントは人間として幅が広くないとわかりません。そして、幅が広くないと今回の社長さんみたいな場面に遭遇することもすくないです。

 

人間力と器の違い

 人間力と器がごちゃごちゃになると分かり辛くなるので、分かりやすく家で表して整理してみましょう。人間力とは人間としての能力を指すので、治療家で言うと知識・技術を自分に深く落とし込み、誠実で正直な人間を人間力があるといいます。

 

人間力が人間としての深みを作るので家で言うところの高さにあたり、1階建ての家、2階建ての家、どんどん高くなると高層タワーマンションみたいになります。これが高ければ高いほど人間力があるとイメージしてください。

 

次に器なんですが、目標を決め、気付きを得て行動し、信用できる人に修正を掛けてもらって、また行動する。そうすると、人間としての幅ができてくるので、家の土台の土地とします。

 

これに度胸が加わると器が出来るので度胸は土地にある、庭などを表します。広い土地には広い庭を作ることが出来ますよね。土地が広ければ広いほど幅が大きく、そこに度胸という庭があることにより、ただ幅が広くなるのではなく、器が大きいと言えます。

 

どちらの生き方も素晴らしいのですが人間力を高めることは知識・技術を磨き信頼関係を気付き上げていくことですので、どちらかと言うと専門職に向きます。そして人間力は自分の努力次第でどんどん向上させることが可能です。

 

一方、器を広げていくと、人に気付きを与えられるようになるので、その人の人生を変えることが出来るようになりますが、自分も人に気付かせてもらわないと大きくならないので、器が大きく信頼できる人がまわりにいる必要があります。

 

こちらは経営者など多くの人を導く仕事などに向きます。あなたや、あなたの周りが何を目指すかにより、この伸ばす要素を考えてみては如何でしょうか?

まとめ

最後に2人の偉人を紹介したいと思います。昔、みかんを育てる天才がいました、彼は生まれた当初から天才と言われたわけではなく、研究に研究を重ね、文献を読み漁り、みかんに詳しい人がいると聞けば世界のどこでも勉強しに行き、毎日みかんを食べ、みかんと共に寝る。

 

そんな毎日を送っていました。そうした努力が実りみかん栽培のことなら、肩を並べるものがいないぐらいになり、ある時メディアの目に止まったことから天才ともてはやされるようになりました。

 

もう一人は、記事の途中で登場した建設会社の社長さんですが、彼はあのような人生を送りながら13年後に亡くなりました。その時の葬式ですが、駆けつける人が多すぎて1日では終わらず、全員が参加するために大きい会場を借りているにも関わらず3日間掛けて執り行われたそうです。

 

人生いろいろな生き方があります。人間力と器。この2つを理解し分けて考え別々のアプローチを与えることで人間として大きくもなるし、深くもなります。大事なことはあなたがどんな人間になりたいかです。

 

そこが決まらないまま人間力や器を大きくしてもあなたの目標は達成しません。ゴールを明確にし、そこに対して無駄なことを省きフォーカスしながら進むことで人生がうまく行っていると言われるのではないでしょうか?

 

本当のあなたは何がしたいんですか?

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